シベリアのバイカル湖で、冬になると大きな石がまるで宙に浮いているように見える「バイカル禅」と呼ばれる珍しい自然現象が起こります。
バイカル禅がなぜ発生するか科学的に不明でしたが、研究者がその原理を解明しました。
石が宙に浮かぶ現象「バイカル禅」はなぜ起こる?
バイカル湖では、冬になると「バイカル禅」と呼ばれる珍しい自然現象が起こります。
大きな石が氷った湖面上の薄い氷に支えられ、まるで宙に浮いているように見えます。
以前紹介した「バイカル禅」の写真はこちら(シベリアのバイカル湖で石が宙に浮かんで見える珍しい現象「バイカル禅」)からご覧ください。
バイカル禅は昇華が関係する
以前は、石が太陽からの光(熱)に当たり、氷が薄い台座になるまで溶けてできると考えられていました。
フランス国立科学研究センター(CNRS)の2人の物理学者の論文によると、バイカル禅の発生は昇華(物体が液体を経ずに固体から気体に変化する現象)が関係していることを明らかにしました。
石によって陰になる部分は、氷の昇華を妨げますが、周囲の氷はより速い速度で昇華します。
物理学者によると「この現象が珍しいのは、厚くて平らな雪のない氷の層が珍しく、長期間にわたって寒くて乾燥した気象条件が必要であることに由来する」と説明しています。
さらに、「(バイカル湖の)気象記録によると、氷の融解は事実上不可能であり、代わりにバイカル湖周辺の気象条件(風、温度、相対湿度)が、昇華に有利であることを示している。」と説明しています。
原因不明だったけど解明されたんだね!
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