過去の人たちが思い描いた未来の現在
ひと昔前の近未来を描いたSF映画(いわゆるレトロフューチャー)を見ると、今の時代の人たちはピチピチでカラフルな服を来て街を歩き、空中に映し出された映像で電話していて、その斜め上を過ぎ去っていく空飛ぶ車なんてものが出てきていました。
そして、他の星を植民地化し、宇宙空間にコロニーが建設されていました。
でも実際の2020年は、これらの未来予測はどれも現実のものとはなりませんでした。
保険会社のBudget Direct社は、1990年代の人々が今日の旅行をどのように考えていたかを紹介しています。
水中ツアーバス、1932年
浅瀬を走る水中ツアーバス。
窓から水面下の様子を見ることができます。安全面として、故障の際には足回りが切り離されて安全に浮かびあがります。
これはフランスのニース出身の技術者のアイデアで、こういった観光旅行こそが未来的だと考えました。
彼はまた、ケーブルで引っぱる水中鉄道も考えていました。バスでも鉄道でも、空気は海面まで届く伸縮パイプから供給されます。
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水陸両用キャンピングカー、1947年
工業デザイナーのロバート・ゼイドマンは、第二次世界大戦中に海から出てきた実験車両を見て、この「水陸両用キャンピングカー」 を考案しました。
この34フィートのキャンピングカーには、バー、海洋機器を収納できるスペース、また釣り用のコックピットになるオープンラウンジがあります。そして、座席には食事を保温するためのヒーターも備えています。
運転席には、テレビを見て旅を過ごせる休憩部屋があります。
クロスカントリー・クルーズ船、1957年
クロスカントリー・クルーズ船は、どんな地形にも対応できる「ソーセージのような」柔らかいエアバッグタイヤが装着されています。
このクルーズ船は、1957年にSFイラストレーターのフランク・ティンズリーがMechanix Illustrated誌に考案したものです。
しかし、この車輪の技術は、ウィリアム・H・アルビーが実際に特許を取得した「ローリゴン」のタイヤをベースにしています。
このタイヤは、工業用、軍事用、農業用に提供されたので、観光用に使うには待たなければならないと説明しています。
未来の別荘、1957年
ジェームス・R・パワーズが考えた海沿いの豪華な家は、ガラスで囲まれ、コンクリートの天蓋で太陽から守られています。
建物には海中展望台とダイニングバルコニーがあります。ガラスは薄いソーラーパネルでコーティングされ、施設全体にエネルギーを供給することになるでしょう。
また、その別荘にアクセスするための車のアイデアも背景に描かれています。この車は陸と空を行き来できる、飛行艇のようなものです。
スペースコロニー、1977年
1970年代後半、NASAは星の植民地化が次の大事業になると確信していて、アーティストのリック・ギディスに宇宙での生活に関したイラストを依頼しました。
ギディスのイラストは、将来わたしたちが宇宙でどのように生きていくのか、インスピレーションに満ちたイラストで描かれています。
地球外では、採掘や巨大な宇宙船の無重力製造といった活動が行われるでしょう。しかし、そこで働く労働者たちには、住む場所と遊ぶ場所、つまりスペースコロニーが必要になります。
このイラストのコロニーは緑に囲まれ、池があり、浮かんでいる建物や、巨大なガラスドームなどがあります。
こういった乗り物などは、これから将来に登場するのかな?それとも違う形で実現していくのかな