ボートにはバンクシーの「風船と少女」シリーズの絵
バンクシー(banksy)は地中海を横断する難民を支援する難民救助船に資金を提供しました。
パリ・コミューンの立役者の一人であり、1860年代の革命主義的な教育運動を代表する人物にちなんで名づけられた救助船「ルイーズ・ミッシェル」は元フランス海軍のボートで、捜索救助用にカスタマイズされています。
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ライフジャケットを着た少女の絵
このピンクの船は、バンクシーのアートワークの売り上げで購入されました。
この船の側面には「風船少女」シリーズの新しいバージョンである、ライフジャケットを着た少女がハート型のセーフティブイを持っている様子が描かれています。
2019年から始まった投資プロジェクト
このニュースを最初に報じたガーディアン紙によると、バンクシーは、2019年にNGOボートの元船長であるピア・クレンプ(pia klemp)に連絡を取りました。
バンクシーは「こんにちは、ピア。新聞であなたの話を読んだんだ。私はイギリスのアーティストで、移民の危機についての作品を作ったんだけど、新しいボートか何かを買うのに使ってもらえないかな?」といったメールを送ったようです。
ピア・クレンプはバンクシーの運営への関与は 資金援助に限られていると明言しています。
「バンクシーは船の運営方法を 私たちより知っているふりをしないし、私たちはアーティストのふりをしない」と語っています。
ルイズ・ミッシェル号は、ヨーロッパの活動家からなる10人の乗組員によって運営されています。
船は全長30メートルで、28ノット以上の速さを出すことができます。
同船はすでに地中海でいくつかの作戦に参加しており、2020年8月27日(木)には、遭難したゴムボートから89人を救出しました。
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バンクシーがインスタにボートの動画をアップ
バンクシーは自身のインスタグラムに救助船「ルイーズ・ミッシェル」に関する動画をアップしました。
この動画は、2018年10月にサザビーズで落札された「風船と少女」のオークションのシーンから始まります。(フレームの底に隠された断裁機によって絵画が断裁されたことによりニュースでも取り上げられ有名になりました。)
バンクシーは、「アートワールドで成功した人たちの多くが買い物をするように、私も船を購入した」とコメントを添えています。
そして、映像は救助船の映像に変わり、海で遭難している黒人を救助している様子が映し出されています。
バンクシーは以前から難民や黒人の問題を芸術を通して浮き彫りにしています。
そして、動画の最後は「All Black Lives Matter」という言葉で締めくくられています。
この救助船「ルイーズ・ミッシェル」に関する出来事は、バンクシーらしい作品のひとつと言えるのでしょう。
見たことある絵だなと思ったら、断裁機で有名な「風船と少女」の派生作品だったんだね