匿名集団アノニマスをもじったスウェーデンを拠点に活躍するアーティストグループ「アノニマウス(AnonyMouse)」は、スウェーデン、フランス、マン島など様々な場所にネズミたちのお店をこっそりと建てています。
人間の店が並ぶ商店街の足元にひっそりと佇むネズミたちのお店は、精巧で愛らしく思わず足を止めてしまいます。
人々が捨てた物を再利用して作られたネズミのお店
アノニマウス(AnonyMouse)のメンバーは、ディズニーと監督ドン・ブルースの映画にとても影響されたと語っています。
それらの映画では、小さな生き物たちが人と同じように生活していて、人間の出すスクラップやゴミを転用して家や家具にしています。
アノニマウスは、ネズミが通りの歩行者と共生関係にあることを示唆するため、人々が捨てた物を再利用し、シャンパンのトッパーをスツールに、マッチ箱をテーブルに作り変えます。
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2016年の春にパリで始まったプロジェクト
ネズミの小さな店を建てるというアイデアは2016年の春にパリで始まりました。
そして、最初のお店であるナッツショップとイタリアンレストランが、2016年12月にスウェーデン南部の都市マルメでオープンしました。
それ以降、ミニチュアレストラン、レコードショップ、薬局などいろいろなミニチュアの店が様々な場所にオープンしました。
ネズミのお店を見るために集まる観客
この小さなお店はネズミ用サイズなので、もちろん人は入店できません。
しかし、小さなネズミのお店を見るためだけに並んでくれる観客がいることがうれしい、とアノニマウスのメンバーは話します。
新しく作品を公開するたびに、「ユーザーがインスタレーションを進化させるための新しいアイデアを提案してくれるSNS上でのディスカッションがとても嬉しい」と語っています。
インスタレーション(インスタレーション・アートの略)とは、展示空間を含めて全体を作品とし、見ている観客がその「場」にいて体験できる芸術作品のことをいいます。まさに、実際の空間だけでなくSNSでも盛り上がるネズミのお店のミニチュアはインスタレーション・アートと言えるでしょう。
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正体不明のミニチュア作成集団アノニマウス
「アノニマウス」という名前の通り、グループの個人的なアイデンティティは不明です。
彼らのインスタレーションの魅力の一部は、誰にでもできることだと考えているようです。
「最初にミニチュアを設置した時は、こんなに評価されるとは思っていませんでした。
それ以来、自分たちで小さなお店を作った人たちの写真が世界中から送られてくるようになりました。」と、メンバーは話しています。
そして、「特定のスケジュールがないので、私たちのアイデンティティは重要ではない」と言います。
もしかしたらアノニマウスのメンバーが増え、世界中で活動するようになるのかもしれませんね。
アノニマウスは、今後のインスタレーションの計画を明かしていませんが、インスタグラムで彼らの作品をフォローすることができます。
thisiscolossal/boredpanda/designyoutrust
細部までこだわって作られていているから、しゃがみこんでずっと見たくなるね